SANMAN

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キリスト教のはしり

昨日、一個人のムック「キリスト教入門」のエントリを書いたので。

キリスト教入門 - SANMAN

キリスト教についてのちょっとした知識を。

キリスト教とは

キリスト教ユダヤ教の一派と考えるのがよいと思う。 ユダヤ教がもつ問題点を改善した宗教、それがキリスト教

エスが生きたとされる時代、ユダヤ教は律法を重んじるファリサイ派が大衆に受け入れられていた。 イエスファリサイ派には到底受け入れられない神の愛、隣人愛による救済を説き、法を犯した罪人すらも愛により救われると主張。 非常に緩い宗教で、ユダヤ教と異なり、安息日、食物規定、割礼などの生活の制限は本来持たない。 ユダヤ教の流れでで安息日や割礼などの風習も残っているが、本来は無い。

これがユダヤ教正統派からは異端と見られた。 当時、彼の地を統治していたローマ総督ピラトゥスにより、神殿冒涜および反ローマ扇動の罪に問われ、ゴルゴダの丘で処刑された。 処刑を実行したのはローマ人だが、ローマ人からするとイエスの行動はそこまで重大なことと思っておらず、現地人による断罪の要望がどうにもうるさいので処刑したとか。ピラトゥス自身はイエスと救おうとしたがかなわなかったとか。

キリスト教の成立

キリスト教の成立は処刑後のイエスの復活がポイントとなっている。 復活信仰がなければキリスト教はただのユダヤ教一派でしかなかった。

エスの復活がメシア(救世主)信仰への説得にもつながり、熱心な使徒として知られるパウロはガチガチのユダヤ教の律法学者としてイエスを迫害する立場であったのが、イエス復活を目にして使徒となった。(ちなみに”キリスト”はメシアのギリシア翻訳)

このパウロユダヤ人意外の異邦人へのキリスト教の布教に貢献。 ユダヤ教ユダヤ人しか救わないのに、キリスト教はイエスを信じれば誰であろうと救われるのでどんどん広まる。 キリスト教自身、戒律が少ない緩い宗教というのもあり、ローマなどのギリシア文化圏に広まった。

ユダヤ教とも共通する聖典旧約聖書ヘブライ語で書かれたが、イエスの死後キリスト教の完全な成立とみなせる新約聖書ギリシア語で書かれた。

ローマとの衝突とキリスト教徒の生き残り

ローマはギリシア神話から神を輸入するなど、生贄を捧げるタイプの多神教が普及していた。 キリスト教はこのような多神教のスタイルとローマ皇帝の神格化を拒否していたため、迫害の対象となった。 唯一神のみ信じるためである。 迫害の例としてはローマ大火の責任とされた事件がよく知られている。 とにかく殺されまくった。 この時代の遺物として地下墓地カタコンベなどがあります。

キリスト教徒は、当時としては珍しい相互扶助の精神が強く、財産の共有などをしていた。 そのため、迫害にあっても助けあい、また社会福祉として存在ことで、教徒自体の生存率の向上とキリスト教は支持の増加により生き残ることが出来た。

おわりに

コンスタンティヌスによりキリスト教がローマ国教となる手前で終わる。 現在知られているようなキリスト教の手前段階の初期キリスト教はこんな感じ。